通常ゼミ(B4,M1,M2)

学年(M2,M1,B4)ごとに指定された教科書を輪読するか,自身の研究の進捗発表を行います(M2は主にこっち).院では「確率統計解析演習A~D」、学部では「応用数理講究A,B」という単位に関わる重要なゼミです。このゼミを通じて、基本知識の習得や研究テーマの探索を行います。近年の輪読テキストは以下のような感じです:

  • 清水 泰隆 (2023). 統計学への漸近論,その先は,内田老鶴圃. (B4)
  • Lifshits, M. (2012). Lecture on Gaussian Processes, Springer. (M1)
  • Horvath, L. and Kokoszka, P. (2012). Inference for Functional Data Analysis, Springer (M1).

卒論(B4)は原則必須としていますので,学期はじめに「プロジェクト研究・卒業研究」(選択科目)を履修してください.ただし,状況に応じて卒論を免除することもあります(応相談).

申し合い・合同セミナー

  • 申し合い: 研究室内で行うセミナーで,自分の研究成果発表に限らず,自分が勉強したことや研究に行き詰まって先輩からアドバイスを貰いたい,など様々な動機で自ら積極的に発表を行い,みんなでディスカッションするセミナーです.「申し合い」の語源は,相撲の「申し合い稽古」で,稽古したい人が土俵に上がり,勝ち残った人が次の稽古相手を指名するもので,自ら土俵に上がらなければいつまでも稽古できないというこれのアカデミックバージョンです.ですから,誰かが「〇〇先輩の研究について聞きたいです」と指名して,発表してもらうということもアリです!学会前の発表練習などに使ってもらってもよいです.
  • 日本アクチュアリー会の内部研究会であるASTIN関連研究会と3ヶ月に1度(3,6,9,12月)合同セミナーをやっています.ここでは,国際アクチュアリー会(IAA)の損保系学術雑誌であるASTIN Bulletinに掲載された学術論文のサーベイ発表を通して,そこから派生する研究テーマを探しながら共同研究へとつなげていくのを目標にしています.特に,保険数理に興味のある学生や,アクチュアリー志望の学生さんには参加を推奨しています.一線で活躍する多くのアクチュアリーの方と知り合いになって議論できる貴重な機会です.
  • 金融機関などに勤める清水研OBと共同研究を行うことがあります.

統計科学セミナー(不定期)

外部からゲストを招いての「早稲田・統計科学セミナー」​にもなります.この詳細は,開催の2週間ほど前に統計数理研究所が運営するメーリングリスト"stats"や統計学会の会員ML,確率論関係のprob-ml等で案内しています.また,毎年12月頃に,慶応大学の統計系研究室と統計科学セミナー・早慶戦も行っています.基本的にはM2のプレ修論発表の機会ですが,場合によってDやM1の学生が発表することもあります.同じ統計を志す同志との交流を深める場でもあります.

※上記いずれのゼミも,他学部や他学科の方の参加はいつでもウェルカム!

​ゼミの日程場所はアカデミックカレンダーをご覧ください.

自主ゼミ(適宜)

有志が集まって読みたい本を輪読します。一人で勉強するのは心細いという場合、積極的に有志を募って行います。基本、自然発生的で消滅も自由ですが、先生から半強制的に指示される場合もあります。一般には、通常ゼミだけでは圧倒的に知識が足りませんからこのような自主ゼミで各自知識等を補います。3〜5人くらいでグループを作り以下のような本を輪読しています.当研究室では1の通常ゼミの他,1つ以上の自主ゼミ参加を推奨しています.最近のテキストの例は以下です:

  • Nualart, D. (2010).  The Malliavin Calculus and Related Topics, Springer.
  • Applebaum, D. (2009).  Levy Processes and Stochastic Calculus, Cambridge.
  • 藤原彰夫 (2015). 情報幾何学の基礎 ー情報の内的構造を捉える新たな地平ー,共立出版.
  • Brezis, H. (訳:藤田宏・小西芳雄) (1988). 関数解析 ーその理論と応用に向けてー,産業図書.
  • 矢島美寛・田中潮 (2019). 時空間統計解析,共立出版.